【結城友奈は勇者である】花田チヨの年齢と正体を探る
あなたは花田チヨをご存じだろうか?
花田チヨ(花田千代とも)はアニメ「結城友奈は勇者である」の登場人物。四国の静かな森の中に住む、チーズケーキが好物の女性とされる。「あぁ^~」と頻繁に口にすることから腐女子か淫夢厨である可能性が高い。また「きたない」ともよく言うのできれい好きなのだろう。森に住んで大丈夫なのだろうか
このように花田チヨに関する情報は多いが、ただ一つ、年齢だけが不明である。ニコ生のコメントを見れば分かるが、多くの情報提供者が70代もしくは80代であるとしているものの、その年齢はバラバラ、ひどい場合だと一桁だったりする。このままでは世界に混乱が広がり、人類の罪は深まり、身体は闘争を求め、アーマードコアの新作が出るより先に天の神がバーテックスを降らせてしまう。そこで私は先日ニコ生で行われた一挙放送のコメントを資料とし、「結局なぜ供物が戻ってきたのか*1」「横文字が嫌いな東郷さんがどうやってPCに精通したのか」に次ぐ謎である花田チヨの年齢に迫っていきたい。
・「花田チヨ」及びそれに類似した名前が含まれるコメントを集計した。
・年齢が記されていないものは対象外とした。
・「人数」は上記の条件を満たすものの総数、「平均」はその年齢の平均値。「最高」「最低」はそれぞれ年齢の最大値、最小値である。
・特筆すべき事項をそれぞれ併記した。
第一話
人数:6
平均:81
最高:87
最低:68
記念すべき第一回花田チヨ。慣れた人以外はコメントしなかったのか、人数が少なく、年齢のばらつきが少ない印象を受けた。
第二話
人数:7
平均:82
最高:87
最低:68
一話EDと二話OPがほぼ連続している影響もあって、顔ぶれは一話とほとんど同じであった。
第三話
人数:8
平均:78
最高:90
最低:37
37歳の花田チヨが登場。しかし彼女の本当の力を我々はこれから知ることになる。
第四話
人数:10
平均:80
最高:89
最低:50
一話から堅実に伸びてきていた人数が2桁に到達。年齢は現実的な範囲に収まっており、安定期に入ったのかという錯覚を我々に抱かせる。
第五話
人数:10
平均:79
最高:114
最低:8か月
最低年齢、最高年齢ともに大幅に更新。花田チヨの可能性が、本編での勇者部とともに花開いたといえる。
第六話
人数:8
平均:89
最高:121
最低:80
花田正男(千代の夫):62
どうやら花田さんには夫がいるようだ。妻の平均年齢と比べてずいぶん年下ですね。字面だけ見るとハーレムか何かだ。
第七話
人数:12
平均:77
最高:122
最低:5
繁多千代:87
花田さんの名字が変わっていることに気を取られがちだが、人数がピークを迎えていることにも注意しよう。最高年齢が三話連続で更新されているのも見逃せない。
第八話
人数:8
平均:77
最高:97
最低:16(BL本に夢中)
花田チヨはは筋金入りの腐女子のようである。
第九話
人数:6
平均:16747
最高:100086
最低:13
最高年齢が小暮閣下方式により大幅更新。平均値が意味をなしていない。
第十話
人数:7
平均:66
最高:124
最低:0
最低年齢が更新され、驚異の0歳に。
第十一話
人数:9
平均:58962
最高:530000
最低:3か月
平均値が意味をなしていないシリーズ第二弾。おそらく花田チヨは強大な戦闘力を持っている。
第十二話
人数:10
平均:180
最高:1000
最低:0
最終回。極めて綺麗な値が得られた。
まとめ
花田チヨの多彩な年齢をお楽しみいただけただろうか。今後はチャンネルの方に上がっている動画のコメントも参考にしながら、花田チヨに関するさらに詳細なデータを得ていきたいと思う。*2
さて、ここまで考察してきた花田チヨとは、いったい何者なのだろうか。それはすでに語られている。あとは視聴者である我々が解釈するだけなのである。
まず名前だ。ゆゆゆとその関連作品では名前に意味が込められていることが多い。乃木という苗字、友奈という名前はキャラ同士の関係を深めるものであるし、「風樹之嘆」を元ネタとする犬吠埼姉妹の名前もそうである。ここから「花田チヨ」に込められている意味を考えていこう。
まず「花」だが、これはゆゆゆにおいて重大な意味を持つ。勇者一人ひとりにイメージの花が割り振られているという状況において、「花」という文字をその名に含むことは注目に値する。花田チヨが非常に重要なポジションにいることは間違いないであろう。
次に「田」だが、これはゆゆゆにおいて異質な存在である。「ゆゆゆい」で特に顕著になった傾向だが、勇者の好物≒麺類であり、そこに米の付け入るスキはない。ゆゆゆで言うと7話では旅館で米を食べるが、犬吠埼姉妹が家に帰って食べるのはやはりうどん。朝食もトーストである。ゆゆゆにおける米は、非日常の象徴とさえいえる。つまり花田チヨは、日常を是とするゆゆゆ世界と相容れない存在なのだ。
最後に「チヨ」。漢字で「千代」であるが、これもやはりゆゆゆ世界と相性が悪い。一代=20年と換算して、千代は2000年。ゆゆゆは神世紀300年の物語であり、圧倒的に年数が足らない。これは花田チヨの現実性を強めるものといえる。
したがって花田チヨは重要なポジションにいながらゆゆゆ世界と相容れない、現実的な存在である。もうお分かりだろう。
花田チヨとは、我々である。
ここで「花」の意味を問い直す必要がある。ゆゆゆの登場人物には固有の花が割り振られており、それぞれの花言葉と性格を関連付けながらニヤニヤできる仕掛けになっている。しかし「固有の花」とは所詮、勇者服にデザインされたものに過ぎない。戦いがなければ彼女らに「固有の花」は与えられない。準メインキャラクターであるはずの安芸先生や鉄男、金太郎、巫女たちや友奈の後ろの超絶かわいいモブにも花は与えられていない。未分化な「花」を名に持つ「花田チヨ」も同様、戦いに直接的な関わりを持たないと考えるべきであり、これは時間的にも、現実と虚構の差という意味でも、そして戦いと平和の差という意味でも、勇者部の面々と遠く隔たれた我々のありかたと重なる。それに加えて米を食べ、2000年という西暦の時代を生きている我々は、ゆゆゆの世界からあまりにも遠く離れているのだ。
静けき森の中 今目覚めた花田チヨ
我々は神樹様によって与えられたものと同じような、平和な世界(静けき森の中)を生きている。そんな我々はゆゆゆによって「今」「目覚める」。目覚め、そしてどうなるのかは明言されない。しかし、日常の大切さを再認識する、というのはこの「目覚め」に含まれているはずだ。我々の世界とは異なる、干渉不可能な、樹海(もう一つの「静けき森の中」)という場で日常が奪われる瞬間を、我々は目撃する。
だから我々(=花田チヨ)は、勇者たちに向かって呟くのだ。
生きて(切実)と。